タイで商標法改正に向けて動きがありました。
知的財産局が2008年に改正法案を提出していましたが、2011年11月22日に改正法案が
内閣で承認され、国会で最終的な検討が行われています。
改正法の内容は最終的に国会で決定されますが、現時点で予定されている主要な改正点は次の通りです。

商標の定義の拡張

現行法の定義に加え、匂いや音も商標として認められることになります。

識別性に関する明確なルール

識別性の有無についてより明確な判断基準が導入されます。
改正法は、新しく考案された単語や数字、文字は識別性があるとして商標登録が可能であると
規定しています。
さらに、商標が元々は識別性を有しない場合であっても、長年の商業的な使用によってタイで
周知となっていれば、当該マークは識別性を獲得し商標登録が可能になるとしています。
(secondary meaning)

一出願多区分制度の導入

現行法では一出願一区分制度でしたが、今回の改正で多区分制度が導入されます。

オフィスアクションに対する応答期間の短縮化

知的財産局による命令や決定に対する応答期間が、それらの通知を受けた日から起算して90日から60日に短縮されます。
タイ政府は、この改正によって、商標の出願から登録までの手続期間が短縮されるとしていますが、補正命令や拒絶通知、異議申し立ての決定通知といった応答の準備をする期間が短縮されるため、注意が必要です。

登録料の支払い期間延長とグレースピリオドの導入

現行法では、商標登録の許可通知を受け取ってから30日以内に登録料を支払うこととなっていましたが、改正法では60日以内に延長されます。
また、更新時のグレースピリオドが導入される見通しで、追加料金としてオフィシャルフィーの20%が予定されています。

オフィシャルフィーの値上げ

一部の手続費用が値上げされます。
例えば、出願のオフィシャルフィーが現行の2倍に値上げされる予定です。
タイでは、商品・役務の指定に具体的な商品名の記載が必要であるため、指定範囲によっては、非常に高額になってしまうケースも考えられます。

経過措置

改正法の施行前に提出された手続きは、全て現行法にしたがいます。

今回の改正案は、多区分制度の導入など国際的な商標制度の基準に近づけるものとなっており、商標の定義拡大によって登録の幅が広がるなどプラスの面も見られます。
その一方で、出願のオフィシャルフィーを含む各種手続きの費用に関して、改正法の施行前後で大きく変わってくる可能性がありますので、タイでの商標手続きは、前倒しで行うことをお勧めいたします。

改正法の施行時期は未定ですが、本件について新しい動きがありましたら、またご報告いたします。

ご不明点がありましたらどうぞお問い合わせください。

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本件に関するお問い合わせ先
株式会社ブライツコンサルティング
担当:松本 健吾
E-Mail: tm@brights.jp
Tel:050-5536-4005  Fax:03-3523-0338
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