発表されていたスケジュールより1日遅れて、2010年11月12日にICANNはファイナルガイドブックを公開し、パブリックコメント期間に入りました。ファイナルガイドブックは第4ドラフトの公開後に得られた数々のコメントを取り入れて決定されたもので、これより1ヶ月間のパブリックコメント期間を経て、12月10日コロンビアのカルタヘーナで行われる第39回ICANNミーティングにて最終ガイドブックが発表されます。

また、最終ガイドブック確定後、2011年1月10日までアップデート期間を持ち、1月10日には最終ガイドブックを一般に公開することと共に、4ヶ月間のコミュニケーションキャンペーン(ICANNによる様々なPR活動)を始めます。

第4ドラフトと比べて大きく変更されたところは、前回もご報告させていただいたレジストリ、レジストラの交差所有権保有の許可、つまり垂直統合の問題で、それ以外には申請の際の委託レートやバッチプロセスについて記載されています。

申請件数が500件を超えた場合には、申請の評価はバッチプロセスに沿って進められますが、そのためにオンラインでのチケット発行のような客観的な基準が用いられ、最初のバッチは500件、そして400件というような流れで行われます。TLDsの委託に関しては、年に1000件に制限されます。バッチのシステムを使う場合には、初期評価に与えられる5ヶ月間を超えてしまう結果となります。

また、申請者のバックグラウンドスクリーニングに関しても変更があり、何らかのクリミナルな履歴を持った者は、申請の際、ガイドブックの要件に従ってそれに対する自己申告をしなければなりません。その中で知的財産権に関するものもあり、ドメイン侵害を3件以上起こし、UDRPのような仲裁に過去4年少なくとも1回被申立人として巻き込まれた者は、申請者として不適格とされます。この点は、例えば、大きなレジストラがUDRPに巻き込まれることはありえる話ですので、業界にて大きなインパクトを与えています。

バックスクリーニングに関しては、申請者は公開会社である場合には、指定された25の世界最大の証券取引所においてリストされると、スクリーニングを受けないで申請の次のステージに進めることができます。

また、全ての申請者は異議申立期間中、第三者が対象となるTLDの申請に反対意見がある場合には、異議申立てが可能であることを承知しなくてはいけませんが、この手続は、仲裁解決サービスプロバイダーのルールや手続きに従います。今回のファイナルドラフトの公開で加えられたことは、申請者は、申請する TLDの文字列に関する地域的、文化的、財産的権利、そして詳細情報についての研究や近似する表示に対して何らかの権利を持っている第三者との交渉を事前に行うことが勧められており、そのICANNに対する申請書内での申告は必要ありませんが、異議申立てを防ぐ手段として、そして異議申立てになったときに迅速で的確な対応が可能になります。それ以外は、上記のような事前の研究や交渉を行うことは申請者の善意の証明にもつながります。

さらに、議論点として残っていた地域名称TLDの優先につきましては、地域名称のTLDが優先されるということではなく、申請者間での協議が解決するまでICANNは申請プロセスを保留するということです。地理的名称として申請されたTLDsに関してはコンテンションセットに結合された場合にはオークションに進みません。

また、新gTLDsプログラムがトップレベル空間を解放して新しい名前の提案を可能にし、参入障壁を下げるため導入されたことから、誰でもネット上の表現の自由を持ちますが、公序良俗に反するTLDが申請された際の勧告についても含めました。例えば、国際的に認められている条約に述べられている人権や政治的権利を侵害するTLD、男女差別や移民者差別などに関わるTLDに関しては申請が拒否されます。 プロセスとしては、Limited Public Interest(有限公益)という根拠を持って、個人か指名された独立申立人による申立てが可能ですが、上記の問題をカバーする国際法に基づけなければなりません。

その他、注意する点としては、法的にまだ存在しない団体(例えば、これから設立としている合作ベンチャー企業)に関しては申請は受け付けないという点です。

ファイナルガイドブックの詳細に関しましては、12月10日に決定される最終決議の内容を確認の上、更新いたします。

パブリックコメントは以下のURLにて閲覧可能です。ご興味のある方はアクセスしてください。
http://www.icann.org/en/topics/new-gtlds/comments-5-en.htm

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